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初詣のスタイルも時代変化

2021年コロナ禍で、初詣の新たな参拝スタイルが生まれつつあります

目次

1.初詣のスタイル変化

お正月の習慣として鏡餅やおせち料理のお話に触れましたが、初詣についても調べてみました。
初詣のはじまりやその習慣になった歴史、コロナ禍での2021年初詣に対する各神社寺院の対策状況から、
新たな参拝のスタイル変化など探っていきます。

初詣で(はつもうで)とは、年が明けてから初めて神社や寺院などに参拝する行事。
一年の感謝を捧げたり、新年の無事と平安を祈願したりする。
引用 : フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

初詣の風習はいつから

平安時代の年籠り(としごもり)の風習で、
村や家の長が地域の氏神様のいる神社に大晦日の夜からこもって元日の朝まで、
一年間の感謝や新しい年の豊作や家族や部落集の安全を祈願する風習がその始まりとされています。

その後、年籠りは、
大晦日の夜の「除夜詣」と元日の朝の「元日詣」との2つに分かれ、
のちに「元日詣」のみが今の初詣の原形として残り習慣化しました。
元日詣は住んでいる地域の氏神様が祀られている神社や寺院に参拝するか、
家から見てその年に恵方の方向にある神社や寺院に参拝する「恵方詣」とされていました。

現在でも、除夜に参拝して再び元日に参拝する「二年詣」の仕方や、
大晦日の夜から家を出て神社寺院について参拝するころには12時をまわって新年になり、
年をまたいで初詣する「二年詣」のお参りの習慣が、
長野県、新潟県、北関東や東北など一部地域にはあるようです。

初詣とはいえ、二年詣は特に厳冬期の深夜極寒に二年越しともいえる日をまたぐ参拝をすることは、
その功徳を積めるなど恵みも多く期待したくなります。

初詣、今のスタイルはいつから

今では初詣の習慣も変わり、地元の氏神様や恵方にこだわることなく、
観光やお出かけを楽しむイベント的なスタイルで、有名神社寺院に出かけるなど年末年始の風物詩となっています。

初詣が多くの人出でにぎわう様な今の流れになったのは、鉄道会社と沿線の神社寺院の企画により、
旺盛な宣伝を活用した集客や利用促進を狙ったビジネス色の強いものとなって、
多くの人々が積極的に初詣を楽しんでお参りに出かけています。

こうした鉄道会社の営業努力は100年ほど前の明治時代から始まって、
今では有名神社寺院へ行く初詣スタイルが一般的大衆化して定着しています。

神様もビジネスを応援し利用されることで、
商売繁盛に一躍をはたしていると満足をされているのでしょうか。


2.変わる初詣のスタイル

2021年の初詣は、コロナ禍で新しい生活様式にあわせた参拝方法が叫ばれてきました。
密を避けていち早く交通機関の一部から終夜運転の実施を控えることを打ち出したことで、
明治神宮のよう終夜開門を実施しないとする神社寺院もありました。

一方で、伊勢神宮のように参拝の分散を目的として終日参拝を受け入れたり、
参拝可能な時間を延長するところ、初詣の参拝期間自体を1か月以上長く設けることで、
年末年始の込み合う時期を避けてゆっくり参拝を呼びかける成田山新勝寺や、
京都伏見稲荷では参拝時間の情報発信や境内の混雑状況をお知らせる目的でのライブ映像を配信したり、
御祈祷をオンライン予約制にしたり、
おみくじをスマホアプリによる番号入手制をとることで筒の利用や待ち時間を回避することで、
3密を避ける工夫もみられます。

初詣の境内や沿道の風物詩でもある、屋台や露店の出店を控えることで密を避ける光景もあり、
各神社寺院のそれぞれのコロナ対策への取組む様子がうかがえました。

3.2021年初詣の人出は大幅減少

しかし、参拝する側も歴史や伝統の初詣とはいえ、年末に向けて上昇している感染拡大により、
コロナに対する警戒感も非常に高くなったことで、
有名神社寺院の人出も落ち込み例年の5割から8割の大幅な減少になっています。

withコロナの新たな生活様式の中で、初詣のスタイルも今年の対策を参考にして、
これから変化が起きることも予測出来、新たなビジネスモデル化への発展も十分期待できます。


2020年参拝者数と2021年参拝者数比較

2020年参拝者数
   神社寺院    所在地  2020年参拝者数 2021年参拝者数比較
                 (万人)   
1位  明治神宮     東京都   320    元日前年75%減
2位 川崎大師     神奈川県 310    例年の半分以下    
3位 成田山新勝寺   千葉県   300    例年81%~55%        
4位 浅草寺      東京都   280   例年70%~60%      
5位  伏見稲荷大社   京都府   270    例年75%減
6位 住吉大社     大阪府   260    例年75%減
7位 鶴岡八幡宮    神奈川県  250    前年55%減
8位 熱田神宮     愛知県   230    元日前年69%減
9位 氷川神社     埼玉県   210   例年7割減
10位 太宰府天満宮   福岡県   200   元日例年8割減

参考: Ran-King 全国の初詣 参拝者数 人出ランキング TOP10
2021年比較は、システム会社「アグープ」のデータを基にして各新聞記事より抜粋 

4.年神様と氏神様へお参り

年神様(としがみさま)という新年の神様は、
各家庭に1年の幸福をもたらすために正月飾りに降臨されているといわれています。
田の神・山の神として、子孫繁栄や五穀豊穣に深く関わり、
人々に健康や幸福を授けるとされていて正月様ともいわれています。

一方で、氏神様(うじがみさま)は社寺の神様として、
同じ地域や集落に住む人々が共同で祀る神道の神様のこと。
同じ氏神の周辺に住み、その神を信仰する者同士を氏子(うじこ)といい、
今住む地域を守る神を「氏神様」と呼ぶようになっていったようです。

初詣など有名な神社へお参りするのも良いですが、
まずは自分が住む地域を守ってくださっている氏神様にお参りして、
日ごろの感謝を伝えることも大事になります。


5.神様仏様に誓いを立てる

初詣は神様仏様に「お願い」をするのではなく、一年間の目標や目指すものについて「誓い」を立てて、
神様仏様と約束を交わすことから自分が奮起して努力を積み重ねることが出来るよう導いていただけることで、
良い結果が生まれるものとなります。

神様仏様にお願いをして、あとは結果を待つことを他力本願といい、
自分では何もしないで神様仏様や他人様に頼っていくことになります。

神様仏様への誓いを立てることで 自身の自立を促し精一杯に頑張る姿勢や心構えにつながることから、
必然的に良い結果や目指すゴールにつながりやすくなります。
なまけの心やくじけそうになる弱い部分が表れる時は、
それに流されないよう見守っていただくことも含め、
神様仏様に「誓い」「見守ってください」と手を合わせてお願いをします。

6.まとめ

コロナ禍で新たな年を迎えることとなってしまった2021年は、
初詣のスタイルにもwithコロナの新たな参拝手法や、
感染拡大を抑える参拝の流れを作り出す方法や対策が実施されています。

初詣のスタイルを各神社寺院が思い思いの対応で、
神様仏様のお力をお借りして共に厄除け疫病退散を呼びかけることとなりました。

初詣も日本文化の長い歴史の中では、
その時代ニーズに沿って少しずつそのスタイルが変わってきたように、
新たな生活様式の中で初詣のスタイルも今年の対策を参考にして変化が起きることが考えられます。

新たなビジネスモデル化への展開要素も十分期待される中で、
こんなご時世こそ、厄除け疫病退散と商売繁盛の神様仏様に謹んで手を合わせることで、
人々の幸せな平安な暮らしに戻ることを願わずにはいられない新年となりました。

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