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長寿という贈り物

『LIFE SHIFT(ライフ・シフト)100年時代の人生戦略』より

目次

1.長い生涯

「人生100年時代」といわれるように長寿化が進み、
先進国の2007年生まれの2人に1人が103歳まで生きる時代が到来するといわれています。

さらに日本では2007年に生まれた子どもの半数が107歳より長く生きるという推測もあり、
日本は健康寿命が世界一の長寿社会になっていくと考えられています。

100歳以上の長寿者は1998年に1万人突破しその後も急速に増えていき、
2020年に8万人を超える方が人生100年時代に我が身をもって体感されており、
この先2050年には100万人を突破すると国連の推計で見込まれています。

100年間生きることを前提とした「長い生涯」を「長寿という贈り物」としてポジティブに捉えて、
人生を謳歌できるように生涯を歩むことを考えてみたいと思います。

「長寿という贈り物」は『LIFE SHIFT(ライフ・シフト)100年時代の人生戦略』の
第1章の冒頭に出てくタイトルにも使われています。

この本を通して多くの学びを得ること、我々が生きる楽しさや生きるすべを学ぶことで、
100年人生を謳歌できるヒントを紹介したいと思います。

❝人生100年時代は、ロンドン・ビジネス・スクール教授のリンダ・グラットン、アンドリュー・スコットによる『LIFE SHIFT(ライフ・シフト)
100年時代の人生戦略』(東洋経済新報社)の中で提唱された言葉。 
これまでの人生設計は「20年学び、40年働き、20年休む」という「教育・仕事・老後」の3段階が一般的であったが、100歳まで生きることが一般化する社会では、年齢による区切りがなくなり、学び直しや転職、長期休暇の取得など人生の選択肢が多様化すると予想している。❞
引用:フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

2.長寿を恩恵と捉える

長寿化は社会に一大改革をもたらすとされるが、
現在は高齢化や長寿化を捉えてマイナスな要素に多くのスポットが充てられることで、
不安を煽る情報が先行し目立ちすぎているため、
自身の老後に関して不安におびえる人がどんどん増えています。

世界から見ても日本の超高齢化(2018年28%、2060年40%と推定される)は、
更に拡大し他国の比ではないとされています。
この先、日本人や日本政府の取組みに世界からも注目される中で、
新たな発想や対策対応が急務となるなかで、日本人ならではの勤勉さも駆使しての適応が期待されています。
そのためにも、個人が率先して長寿化を前向きにポジティブに捉えた考えや発想を持つことは
不可欠であるとしている。

3.人生の3ステージ

親世代が歩んできた人生を3ステージ「教育、仕事、引退」とするなら、
これからの人生は長寿化により仕事ステージが必然的に長くなります。
60歳や65歳の定年が延長されたり崩壊したりしていくことで、
引退のステージが70歳~80歳に伸びていきます。

日本の経済成長をささえた1950年代から70年代までの約30年間に主役だった
親世代の生き方やロールモデルは、日本経済の急速な成長を遂げ、
社会全体が華やかに発展拡大していくことに大いなる貢献を果たしてきました。

しかし、私たちやこれからの時代を背負う若者たちの世代の生き方は、
これまでの終身雇用的な一斉行進の働き方は大きく変わっていきます。

企業は高齢者の雇用維持をはじめとした定年延長や再雇用制度、
フリーランスや起業支援などの策を講じて、
企業成長とあわせて個人の労働環境の維持を目的とした雇用制度に沿って仕組みを変えようとしています。

また政府のこれまでの3ステージに偏った制度の再編も重要課題になっていきます。
健康格差や貧富の格差により、長寿化の恩恵を感じられる人が一部の高所得者に偏ることのないように
対応することが急務になってきています。

4.人生の新しいステージ

長寿化を単純に捉えるなら、働く時間だけが10年~20年長くなると聞けば、
誰もが憂鬱なマイナスな思考になるのは当然のことです。
70歳~80歳の老いた感覚でただ働くのは、ただただしんどいとしか感じないでしょう。

新しいステージの発想で、マルチステージ化が進んでいく、進めていこうと呼びかけています。
多くの選択肢を身に着け、オプションを残すことでマルチステージの人生を生きるために重要な要素となります。

キャリアは1つではなく2つ3つと移行することで、働くことだけではなく、
家族や家庭とのバランスを優先したり、社会貢献を中心に活動をしたりすることも出来る。
またキャリアだけでなくステージを移行することは、
教育から仕事に移行し再び教育に移行して新しい知識を身に着けてスキルを磨くことも可能になる。
それにはこれまでの既定路線や常識に偏らない発想が必要となり、
新たな視点で世界を見て新しいネットワークを築いていける柔軟な発想や未来を見通せる思考も
必要となります。

5.マルチステージを若々しく生きる

老いて寿命が延びるのではなく、若々しく生きる時間が長くなると考えるべきである。

マルチステージの人生を生きることで、年齢とステージが一致しなくなる。
仕事ステージから再び教育ステージに移行することは、
例えば50歳で教育を受ける人と10代20代で教育を受ける人が重なることになります。

そこには世代を超えた交流が多く生まれることとなり、
これまでの時代にはなかった光景がそこかしこに発生することとなります。

人生が長くなることで、経験する事、変化する事、選択することが増えて
これまでの世代では感じることのなかったものを、主体的にこなしていくことになります。

自分自身の人生を楽しく満喫する為に移行を繰り返し、変化を受入れていくことで、
あなたらしく「長寿という贈り物」を貴重な財産として受け入れて、
人生を謳歌できることにつながって行くことでしょう。


参考資料 : 『LIFE SHIFT(ライフ・シフト)100年時代の人生戦略』より
       人生100年時代構想会議 中間資料より
       フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 

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