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コロナと戦うもう一つの世界

高校生のスポーツ全国大会の戦い

目次

1.もう一つの世界

関東の1都3県に緊急事態宣言が出され、関西圏の3府県にも同様の措置が検討され、
一向に収まる気配がないコロナ感染症と人々の攻防が続く中で、
コロナと必死に戦っている医療関係者や対策関係者とまた違う場所で、
コロナとも戦うもう一つ別の世界がありました。

見えないコロナとの必死の戦いが色々な世界で繰り広げられていることを皆さんと共有し、
それぞれに戦う姿にエールを送りたいと思います。

もう一つの世界、彼らが本来戦う相手は、
そのスポーツの競技・種目を通してまずは自分との戦いが始まります。
己の力と技と心を一つにして、日々の練習に打ち込み目指す目標に向かって鍛錬を繰り返します。

特にチームスポーツにおける戦では、個人より仲間やチーム・学校という組織の成果として、
その功績が称えられ、受け継がれることでその伝統を背負い名誉を頂いて、
そこの一員であったことに誇りと自信につながることと思います。

時として仲間やチーム組織の存在は自分自身を犠牲にしてでも貢献する姿勢が備わるなど、
戦いは単に力と技と能力だけではない、自分自身の本能や心の葛藤という内面の戦いも繰り広げることで、
青春期の人間形成に大きな財産を得ることになります。

大人への成長の過程で得られる多くを学び経験する事から、将来の礎が築かれ備わっていくことで、
一回りも二回りも大きく成長することも期待できます。
人生の貴重な経験を積み重ね将来の財産として掴んでほしいと願います。

2.もう一つの見えない相手

今、彼らはもう一つ見えない敵コロナとの闘いが続いています。

日常生活から普通の自由を奪い、学校生活やクラブ活動、通学や移動遠征、練習の環境、
食事管理、練習後のエネルギー補給、家庭での過ごし方、家族や仲間との接触など、
どれもこれまでは違う緊張の中での生活を続けて、出来る予防や対応は実施するよう徹底されています。

夢や目標に向けてのひたむきな努力の成果が実り、
約300万人の高校生と各競技4000校を超える戦いの中から、各都道府県やエリアの地区代表となり、
全国のひのき舞台で初めて見える敵・対戦相手やライバルと戦いのステージに立つことが出来る
という状況です。

地区大会でも同様の戦いが繰り広げられ、
その戦いで生き残った学校やチームのみが晴れの全国の舞台にたてる。
惜しくもその戦いで敗れ去る事になってしまったチームやライバルの夢や希望も背負って
戦いが続いていくことになります。
特に全国の強豪校といわれるような学校や部活・チームは、
普段から取り組む姿勢や言動・行動力は、常に全力最善を求められて、
24時間緊張の連続が続くぐらいの過酷な状態が求められたりします。

そしてそれを支えた家族、チームや仲間達、先生や指導者、学校関係者などと、
大会運営に当たる関係者スタッフ達の努力と準備対応も相当なご苦労があったと察します。


3.見えない敵をも対峙する姿

見えない敵「コロナ」にも打ち勝っていく

高校ラグビー

「第100回全国高校ラグビー大会」では、
東大阪のラガーマンの聖地「花園」で幕を開けた第100回記念大会も史上最多63校が出場し、
1月9日(土)の決勝戦で桐蔭学園(神奈川)と京都成章(京都)が対戦し桐蔭学園が9校目の2連覇を達成し約1000校の頂点に立って大会を終えました。
会場入りできるのは、選手スタッフ含め1チーム40名に限定された中で、こちら1回戦から無観客開催となり学校に残っての応援となってしまいました。

準決勝・決勝はテレビ中継でバーチャルスクリーンを駆使して、
観客席でのバーチャル応援風景が映し出されていました。
テレビ放送では事前にバーチャル応援を募集して放送中に放映されたものです。

関係者の努力による様々な取り組みの中で、会場クラブハウス内では、
他チームとの接触を避けるため試合終了後35分以内の全員退室し、
その後ハウス内感染症毒を実施してから次のチームが入室する措置が取られていたようです。

接触感染を避ける措置が徹底されて、1チームも感染者を出さずに大会を終えていることは、もう一つの素晴らしい大会結果だと感じます。

高校サッカー

「第99回全国高校サッカー選手権大会」では、
1月11日 山梨学院(山梨)と青森山田(青森)の決勝戦が埼玉スタジアム2002で開催され約4000校の代表の頂点が決まります。

既に緊急事態宣言下で9日の準決勝から、一般のチケット販売を中止し保護者学校関係者の観戦も中止して無観客での開催となりました。

ピッチに立てない選手は、本来グランド観客席で応援という戦いを通して、
ピッチの仲間と一体になって相手との死闘を繰り広げますが、
無念にもそれぞれの学校での応援となり同じ会場での仲間との闘いが出来なかったことは悔しい限りと察します。

高校駅伝

京都で開催の冬の都大路を走る「男子71回大会 女子32回大会 全国高校駅伝競技大会」(12月20日)では、男女47校ずつの94チームが出場しました。

沿道の感染自粛やスタジアムでの感染禁止や開会式などを中止して、
感染予防を徹底したうえで実施されました。

4.過酷な現実

感染者を出すことなく無事に大会を終えることができたケースと、
一方でどんな注意をしていても、避けることのできない現実に直面したケースもあり、
結果的に過酷な状況を受け入れざるを得ないお気の毒な事例もあります。

非情な現実を突きつけられて受け入れざるを得なくなってしまった、
選手やチーム関係者の落胆ぶりは計り知れませんが、
これまでの夢や目標にむけた様々な取り組みと、
その努力の蓄積は今後の人生の中で活かされる場面が多々あることを信じています。

高校バレー

春高バレーとして「第73回全日本バレーボール高等学校選手権大会」が1月5日~10日に
東京体育館で開催されています。

ここでは悲しい厳しい現実がありました。
男子の前年度優勝校東山(京都)で3回戦を戦う前にコロナ感染陽性者が出て、
欠場となる悲劇がありました。

今大会も優勝候補に挙げられていただけに、
選手やチーム関係者ご家族には過酷なまでの現実を突きつけれられるかたちとなってしまいました。

監督の「一年間辛抱してやり続けたことは無駄にはならない。体調不良者もしっかりやってくれた。
対策もしっかり頑張ってきたし、誰が悪いということは絶対にない」
というコメントが全てを物語る様子を伝えています。
県代表決定後は対外試合をすべて取りやめて、OBの練習協力も断る徹底ぶりを見せていても、
見えない相手の侵入にはなすすべなく災難といわざる得ない状態となりました。

高校バスケットボール

「ウインターカップ2020第73回全国高等学校バスケットボール選手権大会」が12月23~29日まで
東京体育館などで開催されました。
ここでも開幕前に陽性者が確認された男子の市船橋(千葉)、桐光学園(神奈川)、
男女の土浦日大(茨城)の4チームが欠場。
大会中に選手1人に発熱者が出た男子の光泉カトリック(滋賀)、実践学園(東京)、
対戦相手の関係者に陽性者が発生した開志国際(新潟)の3チームが棄権を余儀なくされています。

5.スポーツ選手の免疫力

スポーツ選手が日頃から鍛えられているからとはいえ、
普通の人と比べて頑丈で病気になりにくいとうわけではありません。

ナチュラルな普段の状態であれば、
それなりの体力がついていますから免疫の抵抗力も強いといえますが、
大会前の本番に備えた時期には、
精神的にも肉体的にも徹底的に追い込んでいる緊張状態にあり、
免疫力や抵抗力が弱くなるとことも想定できます。

激しい運動で体を酷使しているときの緊張状態になる時など、
「行動体力」は向上しますが、
一方で「防衛体力」は低下し免疫力が落ちている状態になり、
かぜなどの感染症的な病気にはかかりやすいと、
スポーツドクターからはいわれています。

コロナ感染も若い人は無症状が多いとはいわれますが、
感染するリスクは年齢による差は関係ないとされています。

今年のような見えないコロナ感染の恐怖とも戦わなければいけないことは、
精神的にも極限に近い状態まで追い込まれているといえます。


6.見えない敵との戦いで得られたもの

コロナ禍で最善の対策を強いて、
大会を無事に実施し高校生たちの夢や目標を叶えるステージを用意することに尽力された
ご家族、指導者、学校関係者、大会関係者の方々に敬意を評し、
その舞台でこれまでの鍛錬の成果を発揮し見える相手と見えない敵に必死に戦ってきた高校生に、
改めてエールと称賛を送りたいと思います。

こうして大人への成長の過程で得られる多くを学び経験する事から、
将来の礎が築かれ備わっていくことで、
一回りも二回りも大きく成長することも期待できます。

人生の貴重な経験を積み重ね将来の財産として掴んでほしいと願います。


参考資料: スポニチ新聞記事より

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