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あっという間の1年

ジャネーの法則に学ぶ時間感覚とは

目次

1.歳をとると1年が早くなる

今年も残すところ1週間程になりました。
皆さんにとって今年2020年はどんな年でしたか?
あっという間の1年でした・・・、といわれる方は多いのではないでしょうか。

コロナ感染症に不安を突き付けられて、働き方が変わり普通の日常生活も変わって、
我慢の連続を強いられ、未だに糸口がはっきりとせず未知の病原体に振り回され続けています。
色々な常識があっという間に変わっていくのに、時間だけが何ひとつ変わらないスピードで過ぎ去っていきます。

こんな時ぐらい、時間も立ち止まってくれるか、もっとゆっくり進んでくれるか、
はたまた1年前の2019年12月に戻ってくれてもいいのではないかと、
かなわぬ思いを抱いてしまう人も少なくはないでしょう。

2.ジャネーの法則

ジャネーの法則とは

人は歳を重なると体感時間を早く感じます。

今年に限ってあっという間に1年間が過ぎ去ったのではなく、時間経過は年々早く感じるということです。

子供のころの1年と大人になってからの1年は、感じる時間が何倍も大人の方が早く感じることが、
「ジャネーの法則」で心理学的な時間感覚として紹介されています。

“ジャネーの法則(ジャネのほうそく)
19世紀のフランスの哲学者・ポールジャネが発案し、甥の心理学者ピエール・ジャネの著書において紹介されました法則です。
主観的に記憶される年月の長さは年少者にはより長く、年長者にはより短く評価されるという現象を心理学的に説明した。
生涯のある時期における時間の心理学的長さは年齢に反比例(逆数に比例)すると主張したものです。
たとえば5歳の子供の1年間は、50歳の人間の10年間に相当し、5歳の子供の1日は50歳の10日分に相当する感覚になるということです。“
引用: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

50歳の方の1年は体感的には、5歳時に感じた1年(365日)の10倍の速さを感じることになりますから、
1年があっという間に過ぎてしまう感覚を裏付けていることになります。

子供と大人の時間感覚

子供の頃は知らないことばかりで、色々な発見や出来事は初めての経験として新鮮に感じられます。
歳を重ねて成長していくと経験値が蓄積されることで、
出来事や体験に新鮮さはなくなりワクワクする感動は味わえなくなります。

時間感覚も子供の頃は初体験や新鮮な出来事ばかりで、
沢山の事柄がゆっくり記憶に蓄積されていくことで長く感じます。
ところが大人になり様々な経験を積んでいくことで慣れが生じて、
物事があっという間に仕上がったり済ませたり出来ることで、
時間も短く感じるようになり、マンネリ化することで記憶意識にも残りにくくなります。

知らないところに出かけると行く路は遠く長く感じられ、
帰り路は早く感じたりすることも同様の感覚だと思います。

3.時間を操作したいとき

時間を止めたい

今年の様に生活環境や社会環境が激変する、
未知との闘いなどが起こると時間を止めて対処法を探りたいと考えてしまいます。
しかし、現実的には時間が止まることはありませんが、感情的には「時間よ止まれ」と思うことは
皆さんの気持ちの中でも時に触れて感じるたり思いつく場面はあると思います。

凄く嬉しいことがあった時、思いっきり楽しんでいる時、心地よい空間にある時、
癒されている時、好きな事をしている時、寝ている時、休日余暇を満喫している時・・・と多くの場合、
幸せ時間を感じている時にもう少しこの状態に浸っていたいと感じている場面では、
時間が止まってほしいと感じます。

一方で、仕事など対応に追われている時、勉強・学習やトレーニングなど量を増やしたり追い込みたい時、
病気など進行を止めたり回復を願う時、はかない命に向き合う時など、
時間が沢山ほしいと救われたり助かるときも同様に時間が止まることを願ったりします。


時間を早くしたい

時間を早く進めてしまいたい時は、つらい時、苦しい時、嫌な事をしている時、忘れたい事がある時など、
どれも苦悩に直面している感情の時に、多くの場合時間を早くしたいと感じるようです。
意識的には、苦痛苦悩などの肉体的精神的な苦しみ痛み悩みから早く終わらせたい感情が沸き起こった時に、
この時間を早く進めたくなる意識が働いているようです。

楽しくない時間や、嫌いな事をしている時、苦手な人といる時など、
時間を止めたくなる感情とは真逆の状態で時間を進めたいと感じています。

時間を戻したい

後悔した時にあの時こうしておけばよかったと考えてします。
かなわぬと知りつつも時間が戻ればと思う瞬間は誰もが大なり小なりいくつか経験していると思います。

「後悔先に立たず」とはよく言ったもので、
すでに終わったことをいくら後で悔やんでも取り返しがつかないという言葉の通りで、
過去には戻れない時間を戻すことはできないです。

小説や映画・ドラマでも時間が戻るタイプトラベルとかタイムリープを題材にしたものがありますが、
現実の時間・空間から過去や未来の世界に瞬時に移動することは、
現代社会では出来ないこととわかっていても、
それを実現出来たらと期待することが多い為に話題性もあり人気のサイエンスフィクションとして取り上げられています。

現実的に時が戻らないことから、
わたしたちは後悔する前にしっかり準備することを教えられ学ぶとこでそれに備えてきました。
「備えあれば憂いなし」の言葉通りに、日頃から備えていれば何も心配することはないという教えです。
過ぎた時間は想い出として残せるように事前に予測し準備しなさいということです。

4.まとめ

あっという間に1年が過ぎていこうとしています。
人生を幸せに過ごす為にも進んでいく時間の物差しを上手に使って、
戻ることのない時間を大切に利用しながら幸せを築いていきたいものです。

今年1年を振り返り、あんなことやそんなこと、
楽しかったこと・つらかったこと・残念だったこと・・・色々あったけど、
あっという間の1年だったなあ・・・と感じると同時にまた1年分の歳を積み上げてしまいます。
来年はもっと時間感覚はスピードアップして、止まっても、戻ってもくれません。

終活でも、後悔しないように、備えておくことで、
時間を戻したり、時間を止めたりの想いにあとでかられないように、
出来ることから少しずつ一歩一歩でも、学びや準備を始めていきましょう。
「そのうちには終活準備をしたい」という想いや時間は、あっという間に過ぎていきます。

1年はあっという間に過ぎて、止まってくれません、戻してくれません、
さあ・・・出来ることから少しずつ始めていきましょう。


参考資料 : フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

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