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「70歳就業法」働くメリットとデメリット

2020年「高年齢者雇用安定法」の一部が改正により、

高齢者が長く働く「メリット」と「デメリット」をまとめてみました。

目次

1.あなたはいくつまで働くつもりでしたか?

「70歳就業法」とか「70歳定年制」と聞いて、
俺はいつまで働けばいいんだ‼ そんなサラリーマンの嘆きが・・・聞こえてくるのですが、

そもそも
「あなたはいくつまで働くつもりでしたか?」
「働く目的は何ですか?」
と皆さんに問いかけてみると、
「うん~~」と考えて、「定年まで」かな!?
「目的は、収入を得るため・・・」とか、「稼ぐため・・・」かな!?

このように、「働く目的」を明確にして、「いくつまで」「何歳まで働く」のか、
自分の人生プランや生活設計の中に、何歳まで何のために働いて、それからどう過ごすのか、
具体的な人生プランや生活設計などを持ち合わせている方は意外に少なくないようです。

定年が何歳だから、周りの皆はこうしているからと、
流れに沿った考えに同調しているだけの方も多いように感じます。

それもまた、日本人的な「真面目でとても仕事熱心」、「周りに合わせて気を遣う」など
日本人らしいといえば、ピッタリ特徴が出ているのか知れません。

2.人生プランで「働く目的」を見つけよう

自分の為の人生プランや生活設計を持って、プランをイメージした生き方をすることで、
「働く目的」や「何歳まで働くのか」「働けばいいのか」が明確になっていきます。

「働く目的」は、「自分と家族の生活を維持する為」に収入を得る手段だとします。

自分と家族の幸せは、人生プランの大事な目的の一つだとしたら、
そのためにいくらお金が必要か、どれぐらい収入を得なければならないか、
知っておくことで必要な生活資金がわかることで稼ぐめども見えることになります。
そうすることで、いくつまで働くか・働かなければいけないのか明確にもなります。

定年という会社の制度任せ、周り次第の同調的な考えをしていても、
人生プランや生活設計は立てた上で、
会社制度に合わせて日本人らしく真面目に働いて人生を送るのも、
幸せな一つの生き方として大切です。

その為にも、「働く目的」と「いくつまで働くか」を人生プランとして持っておくことで、
この先の人生で生活資金に不安を感じたり、
経済的困窮に落ちいたり老後破産の悲しい現実に陥らない為にも、
今からできる生活設計を考えた人生プランをイメージしておくことで、
幸せなあなたらしい人生を歩むことにつなげていきましょう。

3.70歳まで働く 5つのメリット

2020年「高年齢者雇用安定法」の一部が改正により、
企業側に70歳までの雇用確保の努力義務が課せられることで
「70歳定年制」「定年制の廃止」などの制度が導入されます。

高齢者が働くの「メリット」と「デメリット」をまとめてみました。

① 収入を得ることが出来る

高齢者雇用に関する意識調査(対象1000名複数回答)から、
「60歳以降も働きたいと思う人」にその理由を尋ねたところ、
1位が「生活の糧を得るため」77%でした。
参考資料 : 日本労働組合総連合会「高齢者雇用に関する調査2020」より

生活の糧となる「収入を得る」目的も人それぞれにあるようです。

・生活費を稼ぐ
・老後資金をためる
・厚生年金 社会保障など不足分を補う
・ローンの返済のため
・家族子育て費用を得る
・趣味や余暇活動に使う

② 健康維持が出来る

高齢者の意識調査でも、2位「健康を維持する為」46%でした。

特に、「65歳以上の方 59%」と年齢層が上がるほどに健康維持を理由に挙げる比率が高くなっています。
働くことで心身ともに健康状態が維持しやすいのは、
生きがいを持って仕事し、社会に貢献しているという意識も働く、
規則正しい生活や適度に体を動かすことなどが効果的に作用していると考えられる。
また健康を維持することで、医療費の削減にもつながる。

・健康診断が定期的に実施できる
・働くことで生活のリズムが一定する
・働くことで意欲が増す、心の健康維持できる
・医療費の削減になる

③ 生活の質を高める

高齢者の意識調査でも、3位「生活の質を高めるため」33% となっています。

働いて収入を得ることで、少し贅沢な生活が出来たり、日常使いの物の質を上げり、
自分自身への投資が出来たり、これまさまざまな方法があります。

・お気に入りの物を買う
・自己投資をする
・趣味や余暇を楽しむ
・人付き合いに活かす

④ 働くことに生きがいを感じる

高齢者の意識調査でも、4位「働くことに生きがいを感じている為」33% 

「仕事をすること働くことが好き」正に日本人の特徴が浮き彫りになる部分です。

外国人に日本人の特徴を聞くと、責任感を持って仕事に熱心、真面目にコツコツ働く勤勉さ、
真面目で我慢強く多少の事では逃げないことを評価されています。

・仕事が好きで働けることが喜び
・スキルを活かせる
・キャリアアップや自分が成長出来る
・周りからの信頼が得られる

⑤ 人脈を維持する

働くことで、会社や組織内で、仕事の得意先や同業仲間など、人とのつながりを保つことが出来る。

これまでの構築された友人関係など身近な存在として継続できることで、
高齢化による孤立を防ぐことにもつながる。

・気心知れた仲間の存在を長く継続できる
・ちょっと一杯など、気分転換の時間が共有できる
・趣味や共通の話題をとおして楽しめる

⑥ 時間を有効に利用できる

「仕事を辞めてもやることがない」ことで、時間を持て余し、家でぶらぶらしていること
から体調を崩してしますこともあります。
特に現役時代に我武者羅にバリバリ働いていた方は、
年金や退職金・貯金などもあり当面生活費には困らないことから、退職後に何もせず家に引きこもることで、
これまでとの大きなギャップから病気になることがあります。

60歳~65歳で定年退職した場合、その後25年~30年、長い方はもっと長い人生が残って行きます。
何もしないで過ごすにはあまりにも長くもったいない時間だと思います。
  
・働くことで時間を有効に使って稼ぐことが出来る
・家でぶらぶら・だらだらしなくてもいい
・何もしない時間より、働くことで時間サイクルが早い
・お金目的ではない、意義のある働きたも出来る

4.70歳まで働く 3つのデメリット

働くことの「メリット」ばかりではないので、当然「デメリット」もあります。
しかし、「デメリット」を理解して、そのように陥らないように意識し準備することで、
リスクを減らすことで、生き生きと働いて人生プランを実りあるものにしていきましょう。

① 働く意義、モチベーションの維持が出来ない場合

雇用延長の10年間は、給料もそれまでの半分くらいまで下がります。
肩書や地位もリセットされて、自身の立ち位置もよくわからい状態に陥ることもあります。

高齢社員になってもこれまでの仕事ぶりやスキルがなくなるわけではなく、
決して若手社員には負けない自負があっても、任される仕事度量は小さくなることで、
会社からの期待値もおのずと薄く小さくなります。

給料に見合う仕事度量となることも十分理解し受け入れることが出来ればいいのですが、
これまでの経験や職責地位を引きずっていると、会社からの指示や扱い、
若手社員や元部下などからの接し方に違和感を覚えてしまい、
自己の主張や発想が強すぎて、思考回路の停止や柔軟性に欠けることで、
同調性なども失い孤立することになり、耐えられなくなっていきます。

その状態で10年近く働くにはかなり困難をきわめます。

② 健康面の不安、体力低下の認識

高齢社員は体力や筋力、記憶力、判断力などの面で若いころと同様にはいかず、
健康面において様々なリスクが増えていきます。

若いころのような無理も出来ないことを念頭に、
仕事や業務の荷重過多が起こらないよう努めることで、
自ら体調管理に気を配り、定期的な健康診断を実施する必要もあります。

③ ITや技術革新による立ち遅れ

高齢社員のIT対応能力は上がっているといわれますが、まだまだアナログ的な方もいます。
社会のITや技術進歩は目覚ましい発展を続けており、
業務内容によって進化についていけず仕事がスムーズにいかない場合もあります。

では、また。

参考資料 : 
厚生労働省 高齢者雇用安定法の改正~70歳までの就業機会確保~
日本労働組合総連合会「高齢者雇用に関する調査2020」より
日本経済新聞 高齢者雇用に関する記事
パーソルキャリア 70歳定年時代に向けて企業がやっておくべきこと~2020年法改正~
週刊ポスト 定年崩壊の記事
フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

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